美肌の基本!メイク落とし基礎講座
「今日はナチュラルメイクだし、一晩くらい大丈夫…」と、睡魔に負けてメイクを落とさずに寝てしまったり、疲れているからササッと顔を洗っておしまい、といった経験はありませんか?
メイクや汚れ、古い角質などが肌表面に蓄積すると、黒ずみや色素沈着、さらにはシワやたるみといった肌トラブルの原因になります。「たった一晩、メイクを落とさず寝ただけで、肌は3歳も年をとる」という説があるくらい、肌にとってクレンジングはとても大切なことです。
今回は、メイク落としの選び方や正しい使い方などをレクチャーしていきます。また、編集部に寄せられた質問にもお応えします。
メイク落としの種類を知っておこう
化粧品売り場に並ぶさまざまな種類のメイク落とし。その多くは「油(オイル成分)」と「界面活性剤」を主成分としています。最近のメイクアップ料は、フィット感やカバー力、紫外線カット効果など、機能性の高いものが増えており、裏を返せば、水やお湯による洗顔だけでメイクは落としきれないこともあります。
一般的にクレンジングとは、メイク落としに含まれる油分でメイクアップ料の油分を浮き上がらせ、油と水の「つなぎ」となる界面活性剤でメイクアップ料を乳化し洗い落とす仕組みになっています。つまり、こうした油分と界面活性剤のバランス、配合量によって、メイク落としの形状や使用感が異なってくるのです。
では、メイク落としのタイプ別に特徴をチェックしていきましょう。
・ジェルタイプ
プルンとしたゼリーのようなみずみずしい感触。クッション性のある柔らかいテクスチャーなので、クレンジング中の肌への摩擦が軽減されます。同じジェル状でも、白濁した乳化タイプのジェルはクリームタイプに近く、透明タイプはオイルタイプに近いさっぱりとした洗いあがりになります。
・ミルクタイプ
水分量が多くなめらかな使い心地。やさしい洗浄力のものが多く、うるおいを残しながら汚れを浮かして穏やかにメイクオフできます。軽いメイク向きです。
・クリームタイプ
オイル成分が多く、こっくりとした濃厚なテクスチャーで肌への摩擦が少ない。肌のうるおいをキープしてしっとり洗いあげるので、肌への負担は比較的少ないと言われています。
・オイルタイプ
洗浄力が強く、ウォータープルーフタイプのメイクも短時間ですっきりと落とせます。ただし、油分や界面活性剤の含有量が多いため、なかには肌への刺激が強めのものもあります。
・バームタイプ
手に取ったときは半固形のバーム状で、肌になじませるうちにオイルのように溶けていく不思議なテクスチャーが特徴。「クレンジングしながらマッサージしたい」という方に人気です。
・ふきとりタイプ
コットンや大判シートにクレンジング料が含まれたウォータータイプやシートタイプになります。外出先などでさっと使える手軽さの反面、コットンやシートで肌をこすることで、肌ダメージを誘引する可能性もあります。
自分に合うメイク落としの選び方って?
メイク落としの種類と特徴はわかったものの、自分に合うものを選ぶにはどうしたらよいのでしょうか。
3つの切り口から選び方を提案します。
①肌タイプから選ぶ
基本的には、製品のテクスチャーや使い勝手で選んで問題ありません。ただし肌の状態によっては、メイク落としを選ぶときに注意が必要です。
・乾燥肌
クレンジング時に、肌の潤い成分も一緒に洗い流してしまう可能性のある、洗浄力が強めのメイク落としは控えた方がいいでしょう。
・敏感肌、ゆらぎ肌
肌への刺激が少ないと言われているミルクタイプやクリームタイプがおすすめです。油分と界面活性剤が多く含まれているオイルタイプや、コットンやシートが肌への摩擦となるふきとりタイプは控えたほうが無難です。また、肌への刺激をできるだけ減らしたいからと、クレンジング・洗顔一体タイプを選ぶ方もいますが、一度ですべての汚れを落とすために、かなりの洗浄力を必要としているので、できるだけ肌にやさしいマイルドなメイク落としを選びましょう。
②落ちやすさから選ぶ
一般的には、油や界面活性剤が多く含まれるオイルタイプが一番落ちやすいと言われますが、最近は、肌への負担を考えたオイルタイプも増えています。
例えば、ルシェリ オイルイン クレンジングジェルのように肌のうるおいを守りながら、しっかりメイクも優しくメイクオフできるアイテムは人気です。
③シーン別に選ぶ
忙しいときや旅先では、さっと使えるシートタイプがなんといっても便利です。また、マッサージも兼ねたいというときには、マッサージクリームに近い形状や、肌へ伸ばしていくうちにオイル状に変化するバームタイプを選びましょう。入浴時の濡れた手で使えるものは、形状ではなく、それぞれの製品の特徴となるので、使用方法を確認してから選びます。メイク落としは1本に頼らず、その日のメイク濃さによって使い分ければ、肌への負担を最小限に抑えられます。
メイク落としの正しい方法について
納得のいくメイク落としを選べても、正しく使えなえれば効果は半減します。ここでは、メイク落としの正しい使い方をお伝えしていきます。
①メイク落としの手順(コツ)
メイク落としのポイントは、「力を入れない」「時間をかけない」「急がない」の3点です。
・「力を入れない」
メイクをきちんと落とそうと思うと、ついつい指先に力が入りがちですが、メイクとなじめばクレンジングはできているので、ゴシゴシ擦る必要はありません。パソコンのキーをたたくよりもさらに弱いタッチでリズムカルに伸ばしましょう。
・「時間をかけない」
メイク落としの主成分である油分と界面活性剤は、多少なりとも肌にとって刺激になります。肌の上でメイク落としをいつまでもクルクル伸ばすのはNGです。30〜40秒間を目安に、人肌程度のぬるま湯ですばやく洗い流しましょう。
・「急がない」
時間をかけない=急いでササっとやる、というわけではありません。急いで伸ばそうとすると、余計な力が入ったり、ムラが出てしまいます。ゆっくり呼吸をするくらいのリズムで時間をかけすぎず丁寧に行いましょう。
「メイク落としのベストタイミングはいつ?」と悩まれる方がいますが、「その日のメイクはその日のうちに」が鉄則です。帰宅後すぐ、あるいは入浴前、入浴中と、ライフスタイルによってタイミングはそれぞれです。あまり神経質にならなくても大丈夫ですが、遅くとも寝る前までに必ず落とすことを心がけましょう。
メイク落としQ&A
最後に、メイク落としに関して寄せられる質問にお応えします。
<Q1>
オーガニックや無添加のメイク落としが良いと聞きましたが、落ちにくかったりするのでしょうか?
<A1>
オーガニックや無添加をうたったメイク落としは、安心・安全な印象がありますが、「自然由来だから」「添加物が入っていないから」肌に刺激が少ない、とは一概に言えません。腕の内側などで試すなど、自分の肌との相性を確かめてから使いましょう。
また、界面活性剤不使用のものは、たしかに肌への負担は少ないのですが、一度で落としきれないことが多く、結果的に肌への刺激が増えてしまうこともあるので注意しましょう。
<Q2>
ニキビができている肌に合うメイク落としは何がおすすめですか?
<A2>
ニキビを繰り返しているようでしたら、肌の状態が落ち着くまで、敏感肌用のメイク落としを使ってみてはいかがでしょう? あるいは、肌への刺激が比較的少ないといわれるミルクタイプやクリームタイプの肌にやさしいクレンジングでお肌に負担をかけないようにしましょう。
<Q3>
旅行先などでメイク落としがなかった場合、何か代わりになるものってありますか?
<A3>
クリームや乳液など、お手持ちの化粧品の配合成分をチェックしましょう。○○オイルといったように、何らかの油性成分が表記されていたら、メイク落としの代用として使えます。その後、石けんなどで洗い流しましょう。オリーブオイルなどの食用オイルも同様です。
<まとめ>
メイク落としについて、種類から選び方、使用方法まで幅広くお伝えしました。
1本のメイク落としに絞るのではなく、肌の調子や使うシーンに合わせてクレンジング料を変えてみるのもおすすめです。1日の終わりにメイクをすっきり落とすことが、輝く美肌づくりの第一歩です!