スペシャルインタビュー Vol.2 研究員総出で挑んだ今までにないモノ作り

宮地いつきさん
コンシューマーブランド事業部 C/B企画部 ONE BY KOSÉ商品企画担当

2007年入社。コーセー研究所でスキンケア製品研究、薬剤効能研究などを担当し、商品企画担当へ。
19年春に登場した大ヒット商品「ONE BY KOSÉ バランシング チューナー」の開発にも携わる。
モノ作りへの探究心と決断力の速さに定評あり。
「この人に頼まれると、どんなに忙しくても断れない」と人望も厚い。

宮地いつきさんが開発に関わった商品

ONE BY KOSE THE WRINKLESS

ONE BY KOSE THE WRINKLESS

ONE=唯一無二の化粧品ブランド

軽いテクスチャーでピタッと肌に密着する薬用クリーム。
朝・夜のお手入れの最後に。

ONE BY KOSÉ ザ リンクレス
【医薬部外品】 
販売名 OBK 薬用リンクルリペア美容液 a 20g
(保湿成分)AZ−アスタキサンチン(アスタキサンチンH・ゲットウ葉エキス・濃グリセリン)

商品詳細ページ

前代未聞!研究のスペシャリストが集結 ブランドの名にかけて「効く」「感じる」シワ改善クリーム

「効く」にこだわるONE BY KOSÉのミッション

「ONE BY KOSÉ ザ リンクレス」は、KOSÉブランド初のシワ改善クリームとして2018年10月に登場してちょうど一年が経過する。「店頭でもお客さまから多くのお褒めの声をいただいています。リピート率も高く、計画比154%(2019年4月〜8月)超えのヒット商品に成長しました」と語るのは、コンシューマーブランド事業部 C/B企画部で商品企画を担当した宮地いつきさん。「この数字に関係者も驚いているんですよ。クリームアイテムですが、利用者が減る春夏も売り上げは落ちることなく好調でした。ONE BY KOSÉを愛用するお客さまは、とにかく効果実感にこだわります。今ある肌悩みを何とかしたいという方にいかに満足していただけるか、それを形にするのが私たちブランドの使命でもあります」。

シワを改善する化粧品を出すならONE BY KOSÉ

2017年は世の中に「シワを改善する化粧品(コスメ)」が出始めた年で、美容編集者やジャーナリストの方から「コーセーさんはいつ出すの?」と聞かれることも多く、正直言うと、焦りはなかったわけではありません。でも、私たちもこの分野の研究は以前から行っていましたし、世に出すならお客さまに納得していただけるものを作りたいと思っていました。

私が担当しているONE BY KOSÉは、コーセーの社名をブランド名に入れている唯一無二のブランドとして、「効く」ことにこだわったアイテムを作ることをモットーとしています。他ブランドと比べ、商品開発にかける時間も長く、研究所とのやり取りも多い。妥協は一切許されない、ある意味失敗の許されない期待の高いブランドなんです。
だからこそシワ改善アイテムを作ると会社の方針が決定した時、最初の商品はONE BY KOSÉから出したい!と強く思っていましたし、実際、ONE BY KOSÉからの発売が決まった時は、武者震いしたほどです(笑)。お客さまのシワ悩みにどこまで寄り添い、納得していただけるか。「こういう商品を待っていた!」と思っていただけるような商品を作りたい。そういう気持ちが高まっていたことを覚えています。

シワ対策アイテムのコンセプト。ヒントはある日突然やってきた!

まずは商品の要となる“セールスポイント”を決めなくてはなりません。シワには、浅く・細かなちりめんジワから、表情によって刻まれるシワまで症状はさまざまです。その中で、今回、注目したのは「深刻なシワ」でした。
深刻なシワは、肌の表面(表皮)だけでなく、真皮にも刻まれています。肌の奥まで刻まれているとなると、内側からふっくらと持ち上がるような構造が必要になります。真皮にも表皮にも効く有効成分の選定はもちろん、効果実感を高めるための手段がカギとなります。
ですが、この手段がなかなか見つからなかったんです。「これだ!」と思ってメモしても決め手に欠ける。この繰り返しでした。

ある日、家で洗濯をしていた時のこと。乾燥機から取り出したデニムがしわくちゃになっていたので、スチームアイロンをかけることにしたんです。その時に「あ、これだ!」と。スチームをかけてデニムを柔らかくほぐし、シワの溝を押し広げながらシワを伸ばす。ゴワゴワだったデニムがピンと張ってきれいに仕上がったのを見て、これはスゴい、と! アイロンの工程を肌にも応用できないか、と考えたんです。

前代未聞!  研究員総出で開いた技術コンペ

シワ改善アイテムのコンセプトが決まり、次はどのように商品を作っていくかを考えなければなりません。通常であれば、スキンケアを担当する研究チームに依頼をするのですが、ONE BY KOSÉのシワ改善アイテムということもあり、「作ることにとことんこだわりたい」と研究所の精鋭たちが集まる中長期開発チームに、しかも総出で社内技術コンペを開いてもらうことをお願いしました。
ただでさえ忙しいスケジュールをこなしている研究員たちに前代未聞の社内コンペをさせるなんて、無謀だなぁと、自分でも驚きましたが、今までにない商品を作りたかったんです。嬉しいことにみんなも熱い想いを持って協力してくれることになりました。コンペまで2週間。今、思い出しても研究所の皆さんには感謝しかありません。

選ばれたのは2案!?もうひとつのアナザー・ストーリー

実は、世の中に出ていないもうひとつの商品候補があったんです。深刻なシワへの改善アプローチは同じなのですが、テクスチャーや肌への効かせ方が違いました。どちらの案も素晴らしく、結局この2案の試作品をブラッシュアップしていくことになりました。
何度もやり直しして完成した試作品を自分の肌で試してみても甲乙つけがたく、プロジェクトに携わっているチーム内でも意見が割れていました。どうしたものかと悩んでいた時、「ONE BY KOSÉらしさとは何か」ということに立ち戻ってみることにしたんです。お客さまが求めていることは何か、このブランドが支持される理由は何かと考えた時、それは「効果実感」に他ならないという答えでした。
多くのモニターを募り、過去に例をみない2案でのシワ改善効果比較テストを実施することになりました。このテストでより高いシワ改善効果データを得られた処方を選ぶことにしたのです。最終的に採用されたのは、メイクアップアイテムの開発が得意な研究員のアイデアだったんです。
「メイクアップには一瞬で人の見た目を変えるチカラがある。このチカラをスキンケアに応用して、見た目にも感じられる効果を実現したかった」と彼のプレゼン内容は私の気持ちを代弁しているようでとても印象的でした。メイクアップの研究開発のノウハウがこの処方を作るきっかけとなり、最後に実を結んだと感じています。

シワ改善有効成分<リンクルナイアシン>とコーセーオリジナル保湿成分<AZ−アスタキサンチン>を配合した、薬用シワ改善クリーム。シワ改善有効成分が表皮と真皮と2層にアプローチし、あらゆるシワ悩みを素早くケアします。私たちの技術と想いが詰まったシワ改善クリーム。ぜひ、皆さんの肌で感じてみてください。

撮影/斉藤大地  文/長谷川真弓

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