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2016.02.01
シミ・そばかす
シミの種類やメカニズムについて
一口に「シミ」といっても、いくつか種類があり、それぞれ原因も異なります。シミの原因であるメラニンやシミの種類についてみてみましょう。
メラニンの役割
細胞の中にある核が紫外線にあたると、核の中にあるDNAが破壊されたり、変異して、細胞が死んだり皮膚癌を引き起こしたりします。それを防ぐために、表皮の一番下にある基底層のメラノサイトは、メラニン色素を産生し、それを周囲の表皮角化細胞に供給することで、傘のような役割をし、真皮に紫外線が届かないようにブロックしています。
大きく分けて私たちの肌は、黒人(African)、アジア人(Asian)、白人(Caucasian)の3つに分類されます。それを分けるのは、メラニン色素の比率です。メラニンには、ユーメラニンとフェオメラニンの2種類があり、ユーメラニンは、褐色~黒色のメラニン、フェオメラニンは、黄色~赤色のメラニンで、肌の色も髪の色も、このユーメラニンとフェオメラニンの多い・少ないで決まります。髪の場合は、金髪は黄色のフェオメラニン、赤毛は赤色のフェオメラニンにユーメラニンが混ざったものです。黒髪は、ほとんどがユーメラニンです。
褐色~黒色のメラニンは、紫外線により発生する活性酸素を消去します。しかし、フェオメラニンは、紫外線を浴びると逆に活性酸素を作ってしまいます。白人に皮膚癌が多いのは、このことが理由の1つとして挙げられます。
ちなみに一般的に「メラニン」と呼ばれているものは、ユーメラニンとフェオメラニンの混合体のことを指します。
メラニンは色素細胞の中で、チロシンというアミノ酸から生成されます。チロシンはチロシナーゼと呼ばれる酸化酵素により、次々と反応・変化してメラニンへと変化していきます。産生されたメラニンは、本来は通常の表皮のターンオーバーによって角質とともに垢として排出されます。
紫外線により角化細胞(ケラチノサイト)に異常が起こると、色素細胞に「メラニンを作りなさい」という指令が出続け、過剰にメラニンが作り出されます。またホルモンは直接色素細胞にメラニンを多く作らせます。過剰に作り出されたメラニン色素は、ターンオーバーとともに排出しきれずに残ってしまうのです。
また、ターンオーバーの乱れも排出出来ない理由の1つで、加齢に加え、紫外線、ナイロンタオルによる摩擦などの物理的刺激やストレス、ホルモンバランスの乱れなどの内的要因によることもあります。
<監修> スキンケア大学
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