「秋になったら、紫外線対策は夏ほど頑張らなくても大丈夫」と思っている方も多いのではないでしょうか。
でも実は、夏が終わっても油断は禁物。秋も紫外線ケアを継続すべき理由や、日焼け止めの塗り方のコツなどをご紹介します。
夏が終わっても紫外線対策は必要
暑さや日差しが少し落ち着き、紫外線ケアに気を抜きがちな秋。しかし、秋も引き続き十分なケアが必要です。理由や紫外線にまつわる知識をおさらいしましょう。
紫外線は季節や天気に関係なく地上に届く
一年中地上に降り注いでいる紫外線。波長が長く、真皮層にまで到達してしまうUVA(紫外線A波)の量は4月~8月がピークですが、ほかの月もピーク時の半分以上の量が計測されます。
波長が短く、肌表面にダメージを与えやすいUVB(紫外線B波)は4月から増え始め、ピークは5月~8月。10月~3月は比較的少なくなるものの、ゼロにはなりません。
また、天気も関係なし。晴れの日を100%とすると、曇りで70%、雨でも30%ほどの紫外線が地上に届いていると言われています。
秋になっても・・・というよりも、季節や天気に関係なく、年間を通した紫外線対策が重要です。
そもそも紫外線を浴びるメリットはあるの?
肌のことを考える上では悪者にされがちな紫外線ですが、実はメリットも。
皮膚にUVB(紫外線B波)が当たると、カルシウムの吸収を促して骨・筋肉をサポートするビタミンDが生成されます。
ほかに免疫力を高めたり、「幸せホルモン」とよばれる「セロトニン」を活性化させたりする働きも。
一日に必要なビタミンDを、食事だけから摂取するのは難しいのが現実。対策もしつつ、適度に日光の恩恵を受けるのが理想です。
紫外線ケアをするメリット
うれしい効果がある半面、肌のことを思うなら紫外線ケアを意識したいもの。
紫外線ケアをすることで期待できるメリットを、今一度確認してみましょう。
シミ・そばかすを防ぐ
多くの方がご存知の通り、紫外線を浴びるとシミ・そばかすができやすくなります。
本来「メラニン」は、肌を外的刺激から守るためにつくられるもの。通常はターンオーバーとともに排出されますが、紫外線を過剰に浴びてしまうと肌に居座り続け、シミやそばかすになるという仕組みです。
紫外線を防いで過剰なメラニン生成を防げば、シミ・そばかすができにくくなります。
乾燥・肌荒れを防ぐ
紫外線は肌の水分量を低下させ、乾燥やキメの乱れをもたらします。
角質の保湿力が低下するとバリア機能も乱れるため、肌荒れが起きやすい状態に。紫外線の影響もさらに受けやすくなり、悪循環を招きかねません。
光老化を防ぐ
肌老化の原因の8割は紫外線だと言われていることをご存知ですか?
A波はB波よりも波長が長く、肌の奥(真皮層)にまで到達。肌の弾力を支えるコラーゲンやエラスチンを破壊・変性させるので、ハリの低下・シワ・たるみにつながります。
すぐに変化するわけではありませんが、長年肌に蓄積されたダメージによって、徐々に老化が進みます。紫外線ケアを徹底することで、将来の肌に差がつくでしょう。
テカり・ニキビ予防につながる
紫外線を浴びると肌の水分量が減り、乾燥を防ごうとして皮脂が分泌される原因に。さらに紫外線は肌表面の皮脂を酸化させるので、ニキビを誘発しかねません。
一見関係なさそうでも、紫外線ケアはテカりやニキビの対策につながります。
注意したい日焼け止めの使い方
紫外線ケアに欠かせない日焼け止めですが、使い方によっては効果が得にくくなることも。最後に、注意したい日焼け止めの使い方をご紹介します。
塗る回数・タイミング
「一度塗ったら終わり」ではなく、日焼け止めは2~3時間ごとの塗りなおしがマスト。
どんなにSPF・PA値が高くても、時間とともに効果は薄れます。衣類などによる擦れや、汗や水で流れてしまうことも考え、こまめに塗りなおしましょう。
塗り方のポイント(量・出し方)
ムラにならないよう、薄く均一に塗り広げるのがポイントです。
顔に塗るときは一度手の甲に出し、額・両頬・鼻・あごの5点に置いてから広げます。
体に塗る場合は、肌の上へ線状に容器から直接日焼け止めを出してから、手のひらで円を描くようにしてなじませましょう。
塗り忘れがちな部位に注意
顔や腕、脚などの大きく露出しやすい部位だけでなく、細かいパーツの塗り忘れに要注意。
とくに忘れがちな以下の部位は、とくに気を付けて塗るようにしましょう。
・首・うなじ
・耳
・デコルテ
・足(甲・くるぶし)
スプレータイプなども活用して
1本持っておくと便利なのが、スプレータイプの日焼け止め。
手が届きにくい背中をはじめ、髪・頭皮などの紫外線ケアに役立ちます。また、塗りなおしの際にも便利です。
ただしスプレータイプはムラになりやすいので、あくまでも補助的に使うのがおすすめ。通常の日焼け止めと合わせて使うことで、よりしっかりと紫外線をブロックできます。また、吹きかけた後はしっかりなじませましょう。
まとめ
恩恵もあるとはいえ、肌を思うならきちんと防ぎたい紫外線。
日々の紫外線ケアを万全にすれば、きっと将来の肌に差がつきます。日焼け止めの使い方も、あらためて見直してみてくださいね。