ファンデーション革命のきっかけを作ったのは、1974年4月に発売された新しいタイプの夏用ファンデーション「サマード」です。それまで夏用といえばケーキタイプでしたが、オフィスに冷房設備が整い、約20%の女性は夏でもリキッドタイプを使うなど、肌のつっぱり感を嫌う人が増え始めました。多くの化粧品メーカーがケーキタイプの改良に力を入れる中、コーセーはケーキの良さとリキッドの良さをミックスしたファンデーションが創れないか、と発想を変えてチャレンジし始めたのです。
新しいファンデーション開発の鍵となったのは、「新しい粉体処理技術」でした。ファンデーションの主原料は、キレイな肌に見せるための粉体ですが、その粉体自体の性質を変化させてみようという発想です。コーセーは様々な粉体の表面処理技術を編み出し、性質を自在にコントロールすることで、「夏用リキッドファンデーション サマード」を完成させ、続いて「パウダーファンデーション」や「2ウェイファンデーション」を次々と誕生させました。