1976年以前はクリーム状やリキッド状のファンデーションの後に、粉おしろいで仕上げるのが一般的でした。出勤前の化粧時間を短くしたい、という声に応えて、ファンデーションと粉おしろいを一緒にしたら、という2in1発想から生まれたのが「フィットオン」。今では一般的になった「パウダーファンデーション」の誕生です。それまでのファンデーションは、粉体と油分を混ぜ合わせるシンプルな手法が主流でしたが、コーセーはクリームでもない、リキッドでもない、粉末をそのままプレス成型したファンデーションを創るために、粉の表面を油分でコーティングする手法を採用しました。当時としては非常に難しい技術でした。