「冷え」が老化の第一歩!?
1日のバスタイムを効果的に過ごす方法

赤い唇と頬など血色のいい温かい肌は若さのシンボルです。
実際に冷たい肌では血行が悪くなり、肌の細胞に栄養と酸素が行き渡らずターンオーバーが遅れて肌老化が進んでしまいます。
運動不足や冷暖房などが原因で冷え症体質から脱出できない人は、ぜひ一日の終わりのバスタイムを利用して、体を温めていい睡眠がとれるといいですね。そこでお風呂に入りながら簡単に体を温めリラックスする方法についてご紹介します。

温かい体こそが若さの証明

赤ちゃんって指先から足先までポカポカしていますよね? そして赤ちゃんはその名の通り、いつでも血色がよく、肌もモチモチ、つやつやです。20代ぐらいまでは赤ちゃんに近いポカポカな肌だったのに、年齢を重ねていくうちに、手足がいつも冷たく血色も悪くなり、肌もカサカサでシワやたるみが目立ちますね。そう、若くて美しい元気な肌に必要なのは、「血色の良さ、つまりは血液の流れを滞らせないこと」なのです。その証拠に私たちは毎日のメイクで赤い口紅やチークを塗って、血色の良さをアピールしています。つまり血色がいい、温かい体こそが若さのシンボルなのです!

体の冷えはくすみ、たるみ、シミなど
肌老化の原因に!

体が冷えている、冷え性な人の体の中では何が起こっているのでしょうか? ズバリ、血液の流れが悪くなっています。でもそれがなぜ肌を老化させるのでしょう? 血液がうまく流れないということは、体の細胞のすみずみに、血液が運んでくれる酸素や栄養が行き渡らないということ。そうすると細胞がエネルギー不足できちんと働かず、新しい肌の細胞を生み出す力が衰えてしまいます。この状態が続くと、いつまでも肌に汚れがたまり、使い終わった古い細胞が残ってしまい、肌のくすみ、たるみ、シミなどの原因となってしまうのです。

肌だけでなく血行が悪いことによって、疲れが溜まり体も不調になりやすいので注意しましょう。肌老化を防ぐためにも体調管理のためにも、体の冷えは解消したいものです。そこで一日のリラックスタイムである、夜のバスタイムを利用して、冷え症体質を改善する方法をご紹介しましょう。

体はぬるめ、手足は熱めのお湯で温める

リラックスするためのお風呂の温度は、40℃程度にしましょう。温度計で確認するのが面倒であれば、自分でお湯に触れて、「あ~、ちょうどいい熱さだな」と安心して入れるくらいだと、副交感神経という体をリラックス状態にする神経が働いてゆったりとくつろいでバスタイムを楽しめます。熱いお湯に入ると交感神経という体を緊張させる神経が働いてしまい、リラックスできません。

10分程度ちょうどいいお湯につかっても手足が冷たく感じたら、43℃くらいのお湯で手湯、足湯をするか、ちょっと熱めのシャワーを手足にかけて1~2分温めてください。これで頑固な冷え性も一気に改善するはずです。

手のひらで全身の肌をやさしくタッチ

もう一度湯船につかって自分の手のひらで全身の肌をゆっくりやさしく擦ってください。これが一番のマッサージ、特に肌の細胞に栄養を送る毛細血管という髪の毛よりも細い血管や、肌の細胞から出た老廃物や余分な水分を輩出するリンパ管の流れをよくするためにもピッタリです。ツボ押しやコリをほぐすのではなく、肌にやさしく触れることで、さらにリラックス効果が高まりますし、自分の肌をやさしく触ることで、自分の肌への愛着や愛おしさを感じることができます。一人でゆっくりとリラックスしながら大切な自分の肌に触れる時間を大切にしてください。

アロマ、音楽、レモンミント水を準備しよう

五感でバスタイムを楽しむために、好きな香りのアロマオイルを使ったり、好きな音楽を聞いたりしながら合計で20分程度は湯船に入ってリラックスできるようにしましょう。水も忘れずに持って入りましょう。私のおススメは、ミントの葉とレモンスライスを入れて冷蔵庫で冷やしたミネラルウォーター。レモンの酸味とミントの香りで頭も体もスッキリします。

超カンタンな深呼吸とストレッチ

湯船の中で深呼吸とストレッチをしましょう。両手をお腹に当てて、お腹を大きく膨らませながら息を吸い、へこませながら息を吐く深呼吸をゆっくり10回繰り返しましょう。次に胸の鎖骨の上に両手を当てて、息を吸いながら胸を膨らませ、吐きながら胸をへこませる深呼吸を10回行いましょう。ストレッチはとても簡単。足の指の間に手の指を入れて、手の指を動かして、血行が滞りやすい足の指まわりを刺激しましょう。もう1つ、頭と胴体とをつなぐ大きな血管がある首をゆっくりと回して肩や首のコリをほぐし、血行を促進しましょう。

いかがでしたか? バスタイムは1日の疲れを取るだけでなく、アンチエイジングを叶える大切な時間。ぜひ有効活用して明日のキレイを目指してくださいね。

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専門家

宇山恵子さん

東京医科歯科大学非常勤講師、京都府立医科大学特任教授

医学・医療情報を正確にわかりやすく人々に伝え、患者さんと医師・医療スタッフの良好な関係を育む「医療コミュニケーション」が専門。海外アンチエイジング情報の翻訳、取材も行う。ジャーナリスト、ヨガ・書道講師、料理講師、メノポーズカウンセラー。

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