更年期やホルモンバランスの変化によって起こるホットフラッシュ。突然の発汗やほてりによるメイクのくずれに悩む女性も少なくないでしょう。しかし適切なスキンケアやメイクの工夫を取り入れれば、メイクくずれを防ぎやすくなります。今回はホットフラッシュで悩む方に向けて、具体的なお手入れのアイデアをご紹介。できることから取り入れて、いきいきとした健康的な肌をキープしましょう。

ホットフラッシュとは、上半身の急なのぼせやほてり、発汗などが起こる、更年期障害の代表的な症状のひとつです。

汗をかいて一時的に肌の水分量が増えた後、急激に蒸発することで乾燥したり、肌がほてって赤みが出たりと、肌や顔にも大きな影響を及ぼします。ホルモンバランスの変化によって肌がゆらぎやすい時期でもあるので、メイクのりが悪くなる方もいるでしょう。 朝きれいに仕上げても、すぐにくずれてしまうと悩む方も少なくありません。

ホットフラッシュによるメイクくずれを防ぐためには、事前の念入りなスキンケアがカギ。いつものお手入れにちょっとした工夫を取り入れてみましょう。

肌をクールダウンするアイテムを活用

ほてりや赤みを抑えるために、肌を冷やすアイテムを取り入れましょう。例えば冷感スプレーやミストは、ひと吹きするだけで肌表面の温度を下げる便利なアイテムです。

また、肌を引き締める目的で使われることが多い収れん化粧水もおすすめ。コットンにたっぷり出して肌をやさしくパッティングすると、心地よいひんやり感を得られます。朝に使えば肌が締まり、メイクのりもアップして一石二鳥です。

ほかに、手持ちの化粧水を冷蔵庫で冷やしてから使う手も。ただし温度の変化による品質の変化を避けるため、一度冷蔵庫に入れた化粧水は途中で常温に戻さず、最後まで冷蔵庫で保管し続けましょう。

べたつきにくいアイテムを選び、しっかり保湿

ホットフラッシュの影響で汗をかくことが増えると、これまで以上に肌のべたつきが気になる方は多いはず。しかし、べたつきが嫌だからといって保湿をおざなりにすると、さらにメイクがくずれやすくなってしまいます。べたつきにくいアイテムを活用し、念入りに保湿することを心がけましょう。

化粧水や乳液などは「さっぱり」「しっとり」などのテクスチャーで選べることも多いですが、質感による保湿力の違いはないことがほとんどです。しっとりタイプを選んで少量を使うよりも、さっぱりと心地よく使えるタイプを選び、適量をきちんと使いましょう。乳液やクリームが苦手な方は、ジェルタイプも選択肢に加えてみてください。

ホットフラッシュによるメイクくずれを防ぐためには、下記のポイントを取り入れてみてください。

くずれにくい下地を使う

ベースメイクの初めには、汗や皮脂に強い、くずれにくさを謳っている化粧下地を仕込みましょう。厚塗り感のない、軽いつけ心地のものを選ぶとよりナチュラルに仕上がります。鼻やひたいなど、メイクがくずれやすい部位を中心に丁寧になじませるのがポイントです。

べたつきや厚塗り感を避けたいからといって、下地のステップを省くのはNG。どうしても朝の時間がない方や重ね塗りに抵抗がある方は、下地とファンデーションの機能がひとつになったBBクリームなどを使うのも手です。

冷感タイプのベースメイクアイテムを使う

スキンケア同様、ベースメイクアイテムにも冷感タイプの製品が販売されています。スポンジに出してから肌になじませる、スプレータイプのファンデーションやBBクリームが主流。塗るたびにひんやり感が得られ、メイク中も快適に過ごせます。

下地と同様、くずれにくさを重視したタイプならさらにベター。つけ心地が軽いものを選ぶと、メイク中・日中ともに、汗をかいても快適な状態をキープしやすいでしょう。

仕上げにメイクキープミストを使う

メイクが完成したら、最後にメイクキープミストを吹きかけましょう。仕上げの一手間で、汗や皮脂によるメイクくずれが格段に減ります。2層タイプは使用前にしっかり振り、顔から20cmほど離してまんべんなく吹きかけましょう。

メイク直しのポイント

朝どんなにきれいに仕上げても、日中にメイクがくずれてしまうこともあるはず。ホットフラッシュによる汗などでメイクがくずれてしまったら、下記の手順でお直ししてみてください。

①余分な皮脂や汗をティッシュで軽く押さえてオフする
②くずれてしまった部位に、スポンジでファンデーションを薄くなじませる
③軽くパウダーを重ね、メイクキープミストを吹きかけて完成

前述したスプレータイプの冷感ファンデーションやBBクリームは、メイク直しの際にも大活躍。持ち運びしやすいのも利点なので、ぜひうまく活用してみてください。

ホットフラッシュを対策するためには、健康的な生活を送ることが大切。スキンケアやメイクだけでなく、普段の生活では下記のようなことを意識してみてください。

・衣類は通気性の良い素材を選び、体温調節しやすい服装を心がける
・ホルモンバランスの乱れを防ぐため、ストレスを溜め込まない
・睡眠や食事のリズムを整え、規則正しい生活を送る
・適度な運動や入浴で血流を促進し、自律神経を整える

また、セルフケアに限界を感じたら無理をしすぎず、専門家へ相談を。決してひとりで抱え込まず、適切な処置や指導を受けましょう。