目もとは、顔の中でも年齢を感じやすいパーツのひとつ。たるんでしまったまぶたを改善できる方法を知りたい、今は気にならないけれど将来のためにケアしておきたい、と思っている方も多いのではないでしょうか。マッサージやエクササイズ、スキンケアなど、自宅でできる対策をはじめ、まぶたのたるみ悩みの解決に役立つ情報をお届けします。
まぶたのたるみの原因
対策を講じるためには、まぶたがたるんでしまう原因を知ることが大切です。主に考えられる原因を挙げていきますので、思い当たる項目がないか確認してみてください。
加齢や紫外線による、目まわりのハリ・弾力の減少
肌のハリや弾力を支えるのは、真皮(肌の内部)に存在するコラーゲンやエラスチン。20代をピークに量も質も減少しはじめ、支えきれなくなった表皮(肌の表面)が沈むとシワやたるみにつながります。さらに加齢によって表皮が薄くなると、シワもたるみも顕在化することに。
また、肌老化の原因の8割は紫外線と言われており、たるみにも大きく関係しています。地上へ届く紫外線のうち、たるみに関わるのは真皮にまで到達するUVA(紫外線A波)。コラーゲンやエラスチンにダメージを与え、乾燥やしわ、たるみを引き起こします。
年齢とそれまでに浴びてきた紫外線量は比例するうえ、影響が肌に現れるのは数年経ってからというケースがほとんど。加齢に伴ってたるみが見られやすくなるのには、UVAの性質が影響しています。
加齢や表情グセによる、まぶたを支える筋肉の衰え
まぶたまわりの筋肉の衰えも、たるみに関係しています。加齢によってまぶたのまわりの眼輪筋が減って脂肪に変化すると、筋肉を覆う皮ふにたるみが発生。さらに、表情筋自体の機能も年齢と共に衰えると言われています。
表情筋の衰えは年齢による影響が大きいとはいえ、ほかの原因が潜んでいる可能性も。スマホやパソコンを凝視することが多いためにまばたきが減ったり、まゆ毛を上げて目を開けるクセがついていたりすると眼輪筋が衰えやすく、まぶたのたるみにつながります。
メイクやスキンケア、目もとをこするクセによる摩擦
メイクやスキンケアのときに目もとに力をかけたり、まぶたをゴシゴシとこすったりするクセがある場合も要注意。摩擦によって眼輪筋に負担がかかり、まぶたの皮ふや脂肪を支えきれなくなるとたるみやすくなってしまいます。
眼瞼下垂の可能性を感じたら病院へ
単なるたるみではなく、まぶたを動かして目を開ける動作を司る「眼瞼挙筋」が衰えることで、目をしっかり開きにくくなる病気「眼瞼下垂」である可能性もゼロではありません。眼瞼挙筋が使えないためにおでこの筋肉で目を開けようとすることで、ひたいの横じわが増えるケースも。高齢者に多いものの、中には30代・40代の発症例も見られます。もしかしたら眼瞼下垂かも?と思ったら、早めに専門機関を受診しましょう。
まぶたのたるみはマッサージやエクササイズで改善できる?
すでにたるんでしまったまぶたを、マッサージやエクササイズだけで改善するのは難しいかもしれません。悩みが深刻化する前に、また今よりも悪化させないための対策として取り入れるのがおすすめです。簡単にできるマッサージとエクササイズの方法をご紹介しますので、ぜひ試してみてください。
アイクリームを使ったマッサージ
目もとのケアに欠かせないアイクリームを塗ったら、同時にマッサージする習慣をつけるといいでしょう。アイクリームの量は、片目につき米粒大が目安です。
①目のまわり全体になじませたら、下まぶたの目頭から目じりに向かって指先をすべらせる
②指先で、目じりからこめかみに向かってらせんを描く
③目頭の下を軽くプッシュし、目のまわりをぐるりと囲うように指をすべらせる。上まぶたは眉の下の骨に指を沿わせる
④こめかみをプッシュし、目を大きく開けて5秒静止→ゆっくりと薄目になって5秒静止
各ステップ3~5回を目安に繰り返してみてください。
また、マッサージ後はホットタオル(蒸しタオル)でまぶたを温めるのもおすすめ。眼輪筋の緊張をほどき、目もとの血流を促すことができます。熱すぎると危険なので、まぶたにのせる前に温度を手もとできちんと確認するのを忘れずに。用意が面倒な場合は、市販のホットアイマスクを活用するのも一手です。
眼輪筋を鍛えるエクササイズ
両目をゆっくり閉じ、目に力を入れたまま5秒キープ。目をぱっちり見開いたら再び5秒キープし、徐々に力を抜いていきましょう。この動きを繰り返すだけで、目のまわりの筋肉「眼輪筋」のエクササイズになります。おでこや眉の筋肉を使わず、目まわりの眼輪筋だけを使ってまぶたを動かせるのが理想的。仕事の合間やお手洗いのタイミングなど、気付いたときにこまめに取り入れてみてください。
アイクリームでシワ改善&ハリ対策。選び方や使い方のコツ
残念ながら、スキンケアアイテムで「たるみ」に直接アプローチすることはできません。しかし、目もとのハリ・弾力が失われることで間接的にたるみにつながることはあるので、悩みが出る前からアイクリームでのケアに力を入れておきたいところ。アイクリームの役割や、選び方・使い方のコツをあらためておさらいしておきましょう。
アイクリームの役割
目もとの皮ふは、顔のその他の部位に比べて3分の1ほどの薄さしかなく非常にデリケート。乾燥やハリ低下、小じわなどのトラブルを防ぐためには、目もとに特化した成分・テクスチャーのアイテム=アイクリームを使うことが大切です。保湿のほかに期待できる効果は製品によって異なるので、肌の状態や悩みに合わせて選びましょう。
アイクリームの選び方
アイクリームを選ぶ際にチェックしたいのは、やはり配合成分。保湿成分はどのアイクリームにも配合されていますが、人の肌に元々存在するセラミドやヒアルロン酸、アミノ酸などがとくにおすすめです。ワンランク上のケアを目指すなら、ナイアシンアミド・純粋レチノール・ニールワンなどのシワ改善効果がある有効成分が入ったものを選びましょう。
継続して使うことが大切なので、毎日積極的に使いたくなるテクスチャーかどうかもチェックポイント。テスターを試せない場合は、口コミなども参考にしてみましょう。
アイクリームの使い方
アイクリームの量は、片目で米粒大ほどが目安。油分が多いので、朝のメイク前に使う場合はやや少なめにしましょう。
ジャーやチューブタイプの場合は適量を一度手の甲に出し、目のまわりに点置きします。力が入りにくい薬指を使って、皮ふをひっぱらないようにやさしくなじませましょう。目じりなどのシワがある部分には、片方の手で皮膚をやさしく持ち上げながら、もう片方の手でシワに塗り込むようになじませるのがおすすめです。くれぐれも力を入れすぎないように、やさしくなじませることを意識しましょう。
まとめ
一度発生してしまうと、セルフケアでの改善が難しくなってしまうまぶたのたるみ。
すぐに効果が出るわけではありませんが、日々のマッサージやエクササイズ、スキンケアが将来実を結びます。いつまでも若々しい目もと印象をキープできるよう、今日から新たな習慣を取り入れてみませんか。