ふと鏡をのぞいたとき、ほおや鼻まわりにうっすらと赤みが差していて気になったことはありませんか?肌の赤みは一時的なものもあれば、慢性的に続くケースもあり、人によって原因や症状の度合いが異なります。そのままにしておくと見た目の印象が変わるだけでなく、将来的な肌トラブルにもつながる可能性があるため、正しい知識と早めのケアが欠かせません。
この記事では、肌の赤みの原因を外的・内的な側面から詳しく解説するとともに、日常のスキンケアや生活習慣でできる対策を紹介します。肌の赤みと上手に付き合いながら、健やかで透明感のある肌を目指しましょう。
「肌の赤み」とはどんな状態?主な原因を解説
まず、「肌の赤み」とは具体的にどのような状態を指すのでしょうか。そしてそれはなぜ起こるのか、考えられる主な原因とともに解説します。
「肌の赤み」とはどんな状態?
肌が赤く見えるのは、表皮の下にある毛細血管が拡張し、表面から透けて見えることが一因です。もともと肌が薄い方は毛細血管が目立ちやすく、赤みが常にあるように見えることも。この状態はが慢性的であることを医学的には「酒さ(しゅさ)」とも呼ばれ、ほおや鼻まわり、ひたいなどによく見られます。
赤みは単なる「肌の色」の変化ではなく、言わば肌が軽い炎症を起こしているサイン。皮ふが何らかの刺激を受けることでバリア機能が低下し、それを修復しようと肌が反応する過程で、赤みとして現れることがあります。
赤みの程度には段階があり、最初は一時的でも、繰り返すうちに慢性化してしまう可能性も。長期間続くとメラニンが生成されて色素沈着を起こし、赤黒くシミのように残ってしまうケースもあるため注意が必要です。原因を見極めて、早めに対処しましょう。
肌の赤みの主な原因
肌の赤みの原因には、外的なものと内的なものがあります。
外的要因:乾燥や紫外線、化粧品など
外的な要因としてもっとも多く考えられるのは乾燥。肌の水分が不足するとバリア機能が低下し、赤みが出やすくなります。ほかにも紫外線によるダメージ、肌に合わない化粧品の使用、過剰な洗顔や摩擦も赤みの引き金に。日々のスキンケア習慣や環境が、肌状態を左右します。
内的要因:体調の変化やホルモンバランス、ストレスなど
体調の変化やホルモンバランスの乱れ、ストレスの蓄積、加齢など、からだの状態によって赤みが生じることも。また、アルコールの摂取や香辛料の強い食事などは血行を一時的に促進するため、顔の赤みが悪化する一因になります。
肌の赤みを対策するスキンケアのポイント
肌の赤みは、事前にできるだけ対策しておくことが重要です。頻繁に肌の赤みが生じる方は、日頃のお手入れで下記のポイントを意識してみてください。
バリア機能を高めるため、保湿を強化する
まず重視すべきは保湿。肌が十分にうるおっていれば外部からの刺激に強くなり、赤みが起きにくくなります。特にセラミドやヒアルロン酸、アミノ酸など、肌にもともと存在する保湿成分を含むスキンケアアイテムを選ぶとよいでしょう。基本ステップである化粧水と乳液を欠かさないのはもちろん、状態に応じてクリームや美容液などもプラスしてみてください。
刺激になりうる紫外線を防ぐ
先述の通り、紫外線は肌の赤みを引き起こす乾燥の原因にもなります。肌の赤みが出やすい方は、日頃から紫外線対策を重視しましょう。また、すでに赤みが出ている場合は紫外線の影響を受けやすい状態になっているので、さらなる注意が必要です。
紫外線は季節や天候にかかわらず降り注いでいるので、日やけ止めは365日欠かさずに。帽子や日傘、サングラスなども活用し、物理的に紫外線を遮る工夫も取り入れましょう。
赤みの直接的な原因になる摩擦を防ぐ
摩擦自体が赤みの原因となるため、極力、肌を刺激しないことが大切です。特に、スキンケア時には注意が必要。クレンジングや洗顔時にゴシゴシとこすったり、化粧水などを力強くパッティングしたりするのは控えましょう。洗顔後にもタオルで強くこすらず、水気を押さえるようにして刺激を抑えるのがポイントです。
赤みが生じてしまったら、スキンケアアイテムの見直しを
もし赤みが生じてしまった場合は、スキンケアアイテムの見直しも必要です。低刺激・無香料・アルコールフリーといった表示のある、敏感肌に配慮した製品を選ぶとよいでしょう。アイテムが多いほど摩擦のリスクが増すため、化粧水とクリームのみなど、ステップを最小限にするのも手です。
日常生活でできる赤み対策
スキンケアと並んで、毎日の生活習慣も振り返ってみましょう。コツコツ続けていけば、少しずつ改善が期待できるかもしれません。
肌をできるだけ触らない
何気なくほお杖をついたり、気になる部分をつい触ってしまったりと、無意識のうちに肌を刺激していることは多いもの。肌は非常に繊細なので、必要以上に触れて摩擦が起きないように気をつけましょう。肌に触れることが多い自覚があるなら、友人や家族などに指摘してもらうよう伝えておくのも有効です。
お湯の温度に気をつける
洗顔や入浴の際には、お湯の温度をぬるめに設定しましょう。熱すぎるお湯は必要な皮脂まで奪い、肌の乾燥だけでなく毛細血管を拡張させて赤みを招きます。かといって冷たすぎるとよごれが落ちにくいので、ぬるま湯がベストです。
健康的な食事をとり、ビタミン類を積極的に補う
栄養バランスの取れた食生活をベースにしたうえで、肌の赤みや炎症を鎮める助けになるビタミンC・E・B群などを積極的に補いましょう。皮ふの再生や血行促進、抗酸化作用が期待できるため、健やかな肌を保ちやすくなります。果物や緑黄色野菜、ナッツ類、豆類などを日常的に取り入れるのがおすすめです。
まとめ
肌の赤みの原因は、乾燥や紫外線、摩擦などの日常的な刺激から、ストレスや食生活といった内側の要因までさまざま。赤みは一時的なこともありますが、慢性化してしまうと元に戻すのが難しいため、日頃からの対策が欠かせません。スキンケアや生活習慣を見直し、赤みのない健やかな肌を目指しましょう。