レチノールでスキンケア習慣が変わる?その美容効果や選び方、使い方のポイント

レチノールでスキンケア習慣が変わる?その美容効果や選び方、使い方のポイント

乾燥や肌のハリ不足、毛穴の目立ちなど、年齢や生活習慣にともなう肌悩みにアプローチするとして、近年ますます注目されている「レチノール」。話題の美容成分として多くの美容賢者から支持され、レチノール配合のスキンケアアイテムが続々と登場しています。そこで今回は、そんなレチノールの美容効果に改めてフォーカス。基本的な知識から効果、選び方、使用時の注意点までを解説します。レチノールの性質を理解した上で毎日のお手入れに取り入れ、スキンケア習慣をアップデートしましょう。

レチノールとは?人気の理由とその効果

レチノールでスキンケア習慣が変わる?その美容効果や選び方、使い方のポイント

レチノールでスキンケア習慣が変わる?その美容効果や選び方、使い方のポイント

レチノールが支持されている最大の理由は、そのマルチな美容効果にあるといえます。まずはレチノールの特徴や、肌にあたえる効果について見ていきましょう。

レチノールとは?

レチノールは、皮膚や粘膜を健やかに保つ、抗酸化作用のあるビタミンAの一種です。医療の現場では「トレチノイン(レチノイン酸)」という名称で用いられ、近年では日本でも多くのスキンケアアイテムに配合されるようになりました。

レチノールが肌へもたらす主な効果

レチノールが肌にもたらす作用はさまざま。その中でも代表的なものは下記の通りです。

シワを改善、肌のハリ・弾力のアップ

「シワの改善」が認められた医薬部外品のみが謳える効果です。表皮のヒアルロン酸を増やし、かつ真皮のコラーゲン生成を促すことで、すでにあるシワを改善し、ハリ・弾力をもたらします。

透明感をあたえる

肌のターンオーバーをサポートし、肌に蓄積されたメラニン色素の排除を促進。透明感のある肌印象を目指せます。

肌あれやニキビを防ぐ

過剰な皮脂分泌にアプローチし、肌あれやニキビを防ぎます。

種類や濃度をチェック。レチノール製品の選び方

レチノールが配合された製品の中から、自分に合うものを見つけるためにチェックしたいポイントをご紹介します。

レチノールの種類で選ぶ

医薬部外品を含む化粧品に配合されるレチノールには、大きく分けて2種類があります。それぞれのメリット・デメリットを理解して、自分の肌に合うものを見つけましょう。

なお、レチノールの種類としてはほかに「レチナール」「レチノイン酸(トレチノイン)」もありますが、前者は化粧品に配合されることがほとんどであり、後者は医薬品にのみ配合されるため、ここでは割愛します。

純粋レチノール(ピュアレチノール)

シワ改善の認証を得た医薬部外品に配合されているレチノール。名前の通り、レチノールそのものを指します。効果が高い反面、肌によっては刺激を感じる(いわゆるA反応を起こす)こともあるため、特に初めて使う場合は注意が必要です。成分表示には「レチノール」「レチノール油液」などの名称で記載されています。

レチノール誘導体

レチノールに別の物質を結合させ、安定性を高めたもの。肌の中で分解されてレチノールに変化する仕組みです。肌への作用がおだやかな分、敏感肌でも使いやすい傾向があります。成分表示には「パルミチン酸レチノール」「酢酸レチノール」などの名称で記載されています。

美容液やクリームなどのアイテムで選ぶ

レチノールが配合されたスキンケアアイテムはさまざまありますが、やはり最もメジャーなのは美容液。レチノールの美容効果を効率的に得られる設計になっているものが多いため、まず魅力を体感してみたい初心者の方にもおすすめです。

またレチノールは油溶性なので、クリームとの相性もよいとされています。特に肌の乾燥が気になる方などは、保湿力が高いクリームタイプの製品を選ぶのもよいでしょう。目もとにピンポイントで使えるアイクリームタイプも豊富なので、肌悩みも加味しながら選んでみてください。

レチノールの配合濃度で選ぶ

すべてではありませんが、一部の製品にはレチノールの配合濃度が記載されています。レチノールの効果が発揮されるための最適な配合濃度は0.01〜0.1%とされているため、まずはこの範囲内から試してみるとよいでしょう。

高濃度になるほど効果は高まりますが、比例して肌への刺激も強くなります。高濃度のものにはいきなり手を出さず、肌の状態を見ながら選択・使用することが大切です。

A反応への対策は?レチノールの使い方と注意点

これまでにも少し触れてきた通り、レチノールの美容効果を実感するためには正しく使うことが大切です。最後に、レチノールを使う上での注意点を解説します。

初心者は低濃度・週2〜3回からスタート

レチノール配合の製品を使用すると、赤みや乾燥、皮むけ、かゆみ、ヒリヒリ感などの「A反応(レチノイド反応)」が生じることがあります。ビタミンA不足の肌に突然レチノールを補給することで、肌が敏感に反応するために起こる現象です。

肌がレチノールに慣れるまでの一時的な反応なので、数週間使い続けるうちに症状は落ち着く場合がほとんど。初めての場合は、低濃度のアイテムを週に2〜3回程度の頻度から使い始めることをおすすめします。2〜3週間ほどかけて、徐々に使用頻度を増やすとよいでしょう。

朝も使える!ただし日やけ止めの使用を忘れずに

レチノールは夜しか使えないと思っている方も多いですが、「夜のみ」という指定がない限りは朝も使用できます。ただし、朝に使う場合は必ず日やけ止めを重ねましょう。日やけ止めを塗らずにレチノールを使用してしまうと、かえって肌にダメージをあたえてしまう可能性があるため注意が必要です。

ピーリング成分との併用に注意

AHA(フルーツ酸)やBHA(サリチル酸)など、ピーリング成分との併用には要注意。肌への刺激が強くなり、赤みやかゆみ、乾燥などのトラブルが起こりやすくなります。どうしても併用したい場合は、朝と夜で使い分けたり、日をずらして使ったりするなどの工夫をしましょう。

赤み・かゆみがでたら調整を

説明通りに使っているにもかかわらず赤みやかゆみ、ピリつきが現れた場合は、すぐに使用を中止するか、使用頻度を減らして様子を見ましょう。しばらく控えても調子が変わらない場合は、専門機関へ早めに相談することをおすすめします。

まとめ

レチノールは、さまざまな肌悩みへ多角的にアプローチできる頼もしい美容成分。日々の“レチノール習慣”が、確実に未来の肌への投資につながります。種類や濃度をしっかり見極め、使い方に注意しながら適切に取り入れましょう。