【温泉,自然,食事】旅することは最高のエイジングケアになる | エイジングケア情報
“旅人”という人生を選んで、まもなく10年が経ちます。1年のうち200日くらいは旅。だいたいの移動距離を記録してみたことがあるのですが、国内だけを計算しても7万キロメートル、つまり地球2周近くの距離を1年の間に旅していました。
会社員時代に休日に旅をしていたのと、旅人になって1年中旅をしているのと、大きく変わったのは、季節の移ろいや自然の変化を身近に感じられるようになったこと。特に冬から春への芽吹きの季節は刻々と変わる様子がドラマティック。新幹線の車窓からでさえ、行きと帰りの風景が違って見えるほどの勢いで芽吹いていく山の緑の生命力に感動したことは今でも鮮明に覚えています。
■旅をすれば心も体も肌も美しくなれる
「旅」することはエイジングケアにつながることが沢山あります。研究家としてのわたしの専門研究はビューティツーリズム。旅をすることで心も体も肌も美しくなることがテーマです。特に日本の旅には“温泉”が欠かせませんが、温泉は生きている地球のパワーがぎゅっと詰まった命の泉。わたしたちが健やかに生きていくために必要なミネラルや有機物などがたっぷり溶け込んでいます。
地球の中の成分はわたしたち生き物の体の中にも必須のもの、温泉はこの地球の栄養を補給できる絶好の場所という訳です。「温泉は地球がくれたビューティツール」わたしにとってのエイジングケアはまず、温泉に入ることから。温泉はその土地の地層から湧き出てきますので、ひとつひとつ全てが唯一無二、その土地に旅をしないと出会えない水でもあります。
そして、次に美の恵みをいただけるのが“自然環境”。旅をすると日常では出会えない自然環境に身を置くことができます。たとえば山。標高が上がるにつれて気圧の変化から血行が良くなり、山に出かけるだけで代謝を上げることができます。森に囲まれた場所は木々の放つ酸素やミストがいっぱい、酸素カプセルに入らなくてもエイジングケアが出来てしまいます。海の近くへ出かければ海洋性ミネラルの宝庫。マリンエキスでしっとり潤い、肌の疲れも癒えていきます。
最後に、旅の大きな楽しみのひとつ“食事”ですね。その土地ならではのお料理や、その季節にしかいただけない旬のものはエイジングケアにも最適です。その地域の土、水、風、光が育んだ食べ物は、まさにその土地のエネルギーをまるごといただける肌と体への栄養といえるでしょう。
5つの海がある日本は、とても複雑な地形をしていて、多様な海の恵みをいただけます。お米、野菜、山菜、きのこ、肉、乳製品、豊かで新鮮な各地の食材は、わたしたちの細胞まで元気を届けてくれます。そしてエイジングケアの大きな味方は各地の知恵が詰まった発酵食。旅ごはんは、日常の暮らしの食事に足りなかった大切なものを思い出させてくれるのです。
以上、初回は旅が与えてくれるエイジングケアの源についてお伝えいたしました。今後共宜しくお願いします。
画像出典:すべて筆者撮影