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私たちは紫外線を浴びると、肌の中の活性酸素が爆発的に増えます。活性酸素は体をさびつかせ老化の原因になるものです。「紫外線は美肌の大敵」と言われるのは、この活性酸素が関係しているのです。常にできるだけ紫外線から肌を守ることこそが、アンチエイジングにほかなりません。白く浮いてしまうのはもう昔のこと、今は日やけ止めでトーンアップまで期待できます。今一度、日やけ止めの正しい知識を確認しましょう。

エイジングケアで日やけ止めが必須な理由

見た目年齢の7割は紫外線を浴びた総量で決まると言われています。第一印象で若さを決定づける肌の白さは「黒い部分」がいかに少ないかがとても重要です。「黒い部分」とは、シミはもちろん、しわやたるみから生まれる影もまた黒い部分に含まれます。

紫外線を浴びるとつくられるメラニンはいわゆる反射壁で、紫外線をシャットダウンする役割があるため、メラニンをつくるのも皮膚の正常な新陳代謝なのです。しかし、紫外線を浴びると皮膚のDNAに少しずつ傷がつきます。最初はDNAが自分で修復するのですが、ダメージがたまってくると、逆に今度はメラニンを異常にたくさんつくるようになってしまいます。その修復不可能なDNAになるまで約25~30年かかるといわれています。そのころにはエイジングケア世代となりターンオーバーがにぶくなっているので、外に排出すべきメラニンがなかなか出ていかずシミとなって現れるのです。

冬でも日やけ止めを塗るべき理由

ちょっとした外出の時は、日やけ止めを塗らない方も多いのではないでしょうか。しかし、紫外線は一年中降りそそいでいます。最も紫外線の強い真夏の昼間では、1日に3分以上紫外線を浴びると肌にダメージが残ります。真冬は紫外線が少ないとはいえUVAは季節による変動が小さく、冬でも真夏の約半分の量が降りそそいでいるのです。逆に季節による変動が大きいUVBでさえ、冬に真夏の20%が降りそそいでいます。冬が過ぎ3月になると50%までになります。紫外線によるダメージは紫外線量×浴びた時間なので、夏でも冬でも365日、紫外線ケアをすることが鉄則です。

皮膚のいちばん上にある表皮は、角層と基底層で構成されており、角層は外敵から肌を守るシャッター、基底層は、肌の生産工場のようなものです。表皮の乾燥は紫外線ダメージを受けやすい状態なので保湿をきちんと行いましょう。

冬でも日やけ止めを塗るべき理由

冬でも日やけ止めを塗るべき理由

エイジングケア世代が使うべき日やけ止めの選び方

紫外線にはUVAとUVBの2種類があります。UVBをどれくらいカットできるかを表示する数字がSPFで、UVAをどれくらいカットできるかを表す数字がPA+などで表示されます。SPFの方が注目されるのは、UVBは皮膚の深い層へは届かない(浅い層にダメージを与える)からです。しかし、皮膚に対する有害作用がより強く、シミや皮膚がんの原因にもなりえます。UVAは皮膚の奥まで浸透しコラーゲンを破壊します。UVAもUVBも、同じくらい有害と肝に銘じましょう。

・SPF&PA

日やけ止め化粧品の表示には、UVBのカット効果を表すSPF、UVAのカット効果を表すPAがあるので、両方を必ずチェックしましょう。アウトドアシーンで使うならSPFやPA値が高いものがおすすめですが、肌への負担も大きくなるので注意が必要です。
日常生活レベルの目安はSPF20、PA++(赤くなってヒリヒリするまでも時間を20倍にのばす)。念入りにUVケアを行いたい場合は、SPF50、PA+++、敏感肌はSPF30、P+++が目安です。

・紫外線吸収剤フリー

日やけ止め効果のある成分は紫外線吸収剤と紫外線散乱剤に分けられます。吸収剤は紫外線を吸収すると肌の上で化学変化を起こし、紫外線の影響を和らげます。散乱剤は紫外線を肌の上で反射させる物質で、金属を酸化させた粉などが用いられます。日やけ止めとして使用できる化粧下地には、吸収剤主体のものがほとんどのようですが、毎日顔に塗るのは考えものです。表示に気を配りノンケミカルなものを選びましょう。

日やけ止めを塗るタイミングとは?塗り直しは必要?

日やけ止め化粧品を使う時は、ムラなく塗って肌に隙をつくらないことが大切です。季節を問わず、外を歩く時間が2時間未満の場合は、日やけ止め化粧品よりもパウダーファンファンデーションだけでも十分です。
使用量をきちんと守り、日やけ止めを手のひらにとります。顔全体に塗ったあとは、鎖骨あたりに重ねづけしましょう。より確実に紫外線をカットするために、パウダーファンデーションを重ねます。
肌の調子がイマイチの時は、ルースパウダーなどのパウダータイプがよいでしょう。

また生理前は黄体ホルモンの分泌が多くなり、紫外線の影響を受けやすいので、いつもより念入りにUVケアを行いましょう。
日やけ止めに抵抗がある方は伸びや香りがよくボディクリーム感覚で使えるものもよいでしょう。BBクリームやリキッドファンデーションに混ぜて、伸びをよくするテクニックもあります。

使用量の落とし穴

日やけ止めを塗る時、表示されたとおりにSPFやPAの効果を発揮する量の目安は、顔全体に塗る場合、クリームタイプはパール2粒分、ローションは1円玉2枚分に相当します。 これは意外と多く感じられる量で、この通りに塗ると、白くなったりベタつくので、実は多くの人がこの規定量を塗れていないようです。量が足りないと効果も半減なので、エイジングケア世代は必ず量を守りたいものです。

塗り直しを忘れずに

汗で流れ落ちてしまう日やけ止めは、肌への負担が少ないSPF20~30くらいのものを2~3時間おきに塗り直します。また、メイクがくずれてそのままにしておくと、肌は確実にダメージを受けるので、ここでも必ずこまめに塗りなおしましょう。塗り直す時に化粧がくずれないためには、シルクパウダーがおすすめです。これは天然の紫外線吸収剤を使ったもので、高いSPF効果のほかに保湿効果や抗酸化作用が期待できます。

その他にもスプレーやパウダー、スティックタイプなどメイクの上から塗れるものも多くなってきました。片手で簡単に使え、常に持ち歩くことも可能。日やけしやすいCゾーンやこめかみなどにしっかり塗りましょう。SPF50を2つ重ねてもSPF100にはなりませんが、重ねるほどに効果は高まります。

塗り直しを忘れずに

塗り直しを忘れずに

紫外線は場所によって強さが変わります。こわいのは上から降りそそぐだけでなく、地表面からも反射して肌を攻撃することです。日傘や帽子も大切ですが、やはり日やけ止めは適量をきちんと塗ることが肌の老化を防ぐ基本です。

また、瞳に紫外線があたると皮膚の色素沈着も促進されます。できればUVカットのサングラスもプラスして、目からの紫外線吸収を抑えていきましょう。エイジングケア世代には、飲む日やけ止めも効果的です。飲んでから30分後以降に効いてくるのでタイミングには注意です。体内の抗酸化を助けてくれるので、日やけによる肉体的な疲れも軽減してくれます。