冬だけでなく、年間を通して乾燥しやすい唇。リップクリームを塗り重ねているのに変わらないと悩んでいるなら、ケアの方法を見直すタイミングかもしれません。
今回は、リップクリームの塗り方を中心に適切なケア方法をご紹介。かさつきや皮むけの気にならない、ふっくらとしたやわらかな唇を目指しましょう。
唇が乾燥する原因
唇はとてもデリケートなパーツ。乾燥を招く紫外線を含めた外部刺激に弱く、内部のうるおいが逃げやすいという特徴があります。
【具体的な特徴の一部】
・汗腺と皮脂腺がなく、角層が薄い→バリア機能が弱い
・肌を守るメラニンをつくるメラノサイトがかなり少ない→紫外線の影響を受けやすい
・ターンオーバーが早い
敏感なので、ちょっとした刺激にも反応してしまいます。ティッシュで強くこすったり、乾燥した皮をむしったりするのはもちろんご法度。またマスクによる蒸れ、唇を舐めるクセも、唇の水分蒸発を招くので注意が必要です。
さらにバリア機能が弱いので、食生活の乱れやストレスによって乾燥などのトラブルが起きがち。唇のコンディションは、普段の生活やクセに左右されることが多いと言えます。
唇の乾燥対策には、リップクリームを正しく使おう
乾燥しやすい唇を外的刺激から守り、内部の水分蒸発を防ぐためには、リップクリームやバームなどで保護することが大切です。
リップクリームの選び方
・保湿重視なら成分をチェック
リップクリームには多くの種類がありますが、乾燥を防ぐためには保湿を重視しているものを選びたいところ。水分を与えてもすぐに蒸発してしまうため、油性成分が多く含まれたものがおすすめです。
【リップケアアイテムに配合される代表的な油性成分】
ワセリン:唇の表面に膜を張り、外的要因による乾燥や唇内部の水分蒸散を防ぐ
ミツロウ:唇をしっとりとやわらかくする
シアバター:唇を保護し、やわらげてなめらかにする
他に、ホホバオイルなどの植物油脂、水性ですがグリセリンなどが配合されているものも乾燥対策に役立ちます。ぜひ成分表示をチェックしてみてください。
・プラスアルファの機能にも着目を
前記のような保湿機能を第一としつつ、付随機能にも着目してみましょう。
例えば、口紅を塗る機会が多いなら下地機能があると便利。リップメイクが映え、口紅のもちも良くなります。
逆にあまり口紅を使う習慣がない方は、ほんのり色づくタイプを選んでもいいでしょう。またスポーツをする方など、マスクを外す機会が多い場合はUVカットできるものがおすすめです。
普段のリップメイクや、使用シーンをイメージしながら特徴をチェックしてみてください。
リップクリームの使い方
・唇を清潔にしてから、縦ジワに沿うように塗る
まず、清潔な唇に使うのが基本。特に飲食をした後にリップクリームを塗る場合は、歯みがきをして口周りと唇を清潔にしておきましょう。
そして、唇の縦ジワに沿うように塗るのがコツ。唇の溝にうるおいが密着し、効率よく保湿できます。リップクリームを横ではなく縦に動かしてみてくださいね。
・日中はこまめに。スペシャルケアとしてパックするのもおすすめ
日中、唇が乾いたと感じたらこまめに塗るようにしましょう。また、就寝中は唇が乾燥しやすいので、寝る前にもしっかり塗るのを忘れずに。
時間があるときはスチームパックを行うのもおすすめです。リップクリームやバームを通常よりも多めに塗ったら、ラップで軽く唇を覆い、蒸しタオルを当ててください。ふっくら・しっとりとした唇になれますよ。
リップクリーム以外のケアにも力を入れよう
唇の乾燥を手っ取り早くケアするためにはリップクリームが必要不可欠。しかし、体の不調が出やすく外部刺激を受けやすいパーツでもあるので、リップクリーム以外のケアや工夫も取り入れましょう。
リップスクラブで集中ケア
週に1~2度のスペシャルケアとして、リップスクラブを使うのもおすすめ。唇の上に蓄積した古い角質をやさしく落とすことで、かさつきのないなめらかな唇に整えることができます。ただしやりすぎは禁物。また、唇が極度に荒れているときは避けてくださいね。
食生活は栄養バランス第一。ビタミンB群は特に大事
栄養バランスのとれた食事は、唇だけでなく体全体の健康にとっても重要です。特に、肌や粘膜を健康に保つビタミンB群の不足は避けたいもの。不足しがちなときはサプリメントを活用するなどして、上手に補いましょう。また、胃腸が荒れていると唇のトラブルも増えます。暴飲暴食は避け、おなかにやさしい食生活を心掛けてください。
マスクを工夫する
マスクによる摩擦や蒸れが、唇の荒れにつながることも。肌当たりのよいもの、通気性のよいものを取り入れたいところですが、難しい場合は通常のマスクに重ねて使う「インナーマスク(フィルター)」を使うのも一手です。蒸れやすいときはこまめに取り替えるのも効果的なので、替えのマスクを携帯するとよいでしょう。
まとめ
構造やさらされている環境が原因で、年間を通して乾燥しやすい唇。トラブルが起きやすいイメージがありますが、その分ケアの効果を実感しやすいというメリットもあります。リップクリームを正しく使い、かさつきの気にならないうるおった唇を目指しましょう。