基礎化粧品の中でも、スペシャルケアアイテムに位置する「導入美容液」。だからこそ、必要性や役割、使い方などに疑問を抱えている方もいるのではないでしょうか。今回は、そんな「導入美容液」についてのあれこれをとことん解説。いつものスキンケアにプラスして、ワンランク上のお手入れを始めるきっかけにしてみてください。 ※この記事での「浸透」とは角層まで、「美白」とはメラニンの生成を抑えてシミ・ソバカスを防ぐこと、「エイジングケア」とは年齢に応じたケアを指します 。
導入美容液とは
初めに導入美容液の役割、通常の美容液との違いをおさらいしておきましょう。
導入美容液の効果・役割
「ブースター」とも呼ばれる導入美容液の最たる役割は、後に使う化粧水や美容液の浸透をよくすること。スキンケアのはじめに使うことで肌を柔らげ、保湿のベースを作ります。
導入美容液と通常の美容液の違い
同じ「美容液」でも、一般的な美容液と導入美容液にはさまざまな違いがあります。主な違いは下記の通りです。
導入美容液 | 通常の美容液 | |
---|---|---|
使用タイミング | スキンケアの最初のステップとして、洗顔後すぐに使用 | 化粧水の後、乳液やクリームの前に使用 |
使用目的 | 後に使うスキンケア製品の浸透を高める | 美白・シワ改善・保湿など、肌に特定の効果をあたえる |
配合成分 | 角層柔軟成分・角層への浸透を促す成分・保湿成分など | 目的に合った有用成分 |
パッケージやHPの表記・説明なども確認し、目的に合った美容液を選びましょう。
導入美容液はこんな方におすすめ
導入美容液は基礎化粧品の中でもスペシャルなアイテムなので、本当に必要か悩んでいる方もいるのでは?下記に当てはまる項目があれば、導入美容液の使用を検討してみてください。
乾燥しやすい、保湿を強化したい
導入美容液を使うことでほかのスキンケア製品のなじみがよくなり、後の保湿ケアが効果的に。乾燥によってごわつき・ザラつき・くすみが起こりがちな肌も柔らかくなめらかになり、キメが整う効果も期待できます。
美容成分を効率よく取り入れたい
導入美容液は、ほかのスキンケア製品の美容成分を効率よく取り入れたい場合にもおすすめ。導入美容液を使うことで浸透力が高まり、使用中の基礎化粧品の魅力を実感しやすくなるでしょう。
基本のスキンケアアイテムを変えたくない
洗顔後、化粧水の前にプラスするだけでよいのが導入美容液の魅力のひとつ。いつものスキンケアのラインアップはそのままに、時間も手間もかけず簡単にスキンケアの質を向上させることができます。
導入美容液の選び方
導入美容液を選ぶうえでチェックしておきたい、いくつかのポイントを解説します。
浸透を助ける処方や技術
導入美容液の最たる目的は、角層を柔らかくして後に使うスキンケア製品の浸透を高めること。角層への浸透を助ける処方を取り入れているか確認しましょう。
コーセーの導入美容液に採用されている「インナーブースト処方」や、美容成分をカプセル化して浸透力を高める「リポソーム技術」などが代表的です。
テクスチャー
その他のスキンケアと同様、導入美容液にもさまざまなテクスチャーがあります。肌質や好み、環境などに合わせて使い分けましょう。
春夏はウォーターベースのさっぱりと軽いテクスチャー、乾燥しやすい秋冬には保湿力の高いリッチなテクスチャーなどがおすすめ。乾燥がひどい場合には、オイルインタイプも効果的です。
目的に合った成分
導入美容液は後に使うスキンケアの浸透を助けることが第一の目的ですが、保湿やエイジングケア、美白など、同時にその他の効果を得られるものも。
例えば保湿をより強化したい場合は、有効成分「ライスパワー®No.11」などもおすすめです。うるおいを抱えるセラミドを産生し、肌の細胞間脂質の生成能力を高めて肌の水分保持能を改善することが知られています。
ほかに、イリス根エキスやチョウジエキスといった植物エキスも注目したい保湿成分の一例。パッケージやHPに記載されている効果や成分を確認し、目的に合うものを見つけましょう。
導入美容液の効果的な使い方
最後に、導入美容液の使い方を解説します。製品ごとに推奨されている方法を守りながら、下記のポイントも参考にしてみてください。
基本のタイミングは洗顔後
導入美容液の使用タイミングは、朝晩の洗顔後。導入美容液を使った後は、化粧水・美容液・乳液・クリームなど、通常のスキンケアステップに進みます。
使用量は2~3プッシュが目安
まずは製品ごとに推奨されている量を守りましょう。記載がない場合は、ポンプタイプなら2~3プッシュを目安にしてみてください。
そのうえで、季節や肌の状態に応じて使用量や頻度を調整するのがおすすめ。乾燥が気になるときには重ねづけしたり、肌が敏感になっているときは少なめにするか頻度を減らしたりと、肌の状態に合わせた対応を心がけましょう。
こすらずにやさしく塗布
適量を手に取ったら一度手のひらで軽く温め、顔全体にやさしくなじませます。
ほかのスキンケアと同様、強い力でこするのはNG。内側から外側に向かって広げたら、手のひら全体を使ってやさしくハンドプレスして仕上げましょう。
新しい美容液を使う前にはパッチテストを
新しい導入美容液を使う前には、念のためにパッチテストを行いましょう。
腕の内側などの目立たない部分に少量を塗り、一晩おいて翌朝の様子を確認。赤みやかぶれなどがないことを確認してから、顔に使うようにしてください。
万が一異常があった場合は顔への使用は避け、状態によっては専門機関を受診しましょう。
まとめ
化粧水や乳液のようなレギュラーアイテムではないものの、一品取り入れるだけでスキンケアの質がぐっと高まる導入美容液。いつものお手入れに加えれば、より理想の肌へと近づきやすくなります。まだ使ったことがない方も、ぜひ手に取ってみてください。