オイリー肌の悩みは、皮脂が過剰に分泌されることによる顔のテカりやベタつき、化粧くずれです。この記事では、オイリー肌の悩みを解消するためのスキンケアやメイクのポイント、生活習慣の改善方法について解説しています。皮脂をコントロールして、さらさらな肌を目指しましょう。
オイリーな肌とは
オイリー肌は脂性肌とも呼ばれ、皮脂の分泌が多い肌質を指します。皮脂は肌の表面から水分が蒸発するのを防ぐはたらきを担っていますが、過剰に分泌されると次のような肌悩みやトラブルにつながりやすいのが特徴です。
● 顔がテカる・ベタつく
● ニキビや吹き出物ができる
● 毛穴の黒ずみや角栓が気になる
● 化粧くずれしやすい
オイリー肌は皮脂と水分の量が多い傾向にあり、乾燥に悩まされることが少ない代わりに上記のような悩みを多くの方が抱えています。オイリー肌の顔がテカる原因は、過剰に分泌された皮脂によるものです。
オイリー肌は遺伝的な要素が関係している場合もありますが、以下のような行動や生活習慣が原因で皮脂が過剰に分泌されるケースも多いでしょう。
● 必要な皮脂を取りすぎている
● 肌の水分が不足している
● 洗顔時の摩擦による刺激
● ホルモンバランスが乱れている
● 糖質や脂質の多い食生活
オイリー肌には、夏になると脂性肌に傾く季節性のタイプもあります。普段は普通肌の方でも、夏は体温調節のために汗や皮脂の分泌量が増えて、肌がベタつきやすいためです。
オイリー肌(脂性肌)のスキンケア
オイリー肌は正しいスキンケアをすることで、ベタつきやテカりなどの悩みに対処できます。今回ご紹介するスキンケアのポイントは以下のとおりです。
● 朝晩の洗顔
● 化粧水で水分補給
● テクスチャの保湿剤(成分)
● 角質ケア
項目ごとに具体的な方法を確認していきましょう。
朝晩の洗顔
オイリー肌は過剰に分泌された皮脂が毛穴に詰まって肌トラブルを起こしやすいため、朝晩の洗顔で余分な皮脂を十分に落としましょう。ただし、皮脂の取りすぎは肌の乾燥を招いて、さらなる皮脂の過剰分泌につながります。
皮脂を取り除きたいからといって1日に何度も洗顔するのは避けて、朝晩の1日2回を目安に洗ってください。洗顔時の摩擦は肌のバリア機能を低下させる原因になるため、しっかり泡立てた洗顔料で優しく皮脂やよごれを落としましょう。
また、洗い流すときは熱いお湯ではなくぬるま湯を使って、肌の乾燥を防ぐのがポイントです。
化粧水で水分補給
オイリー肌でも、化粧水による肌の水分補給は大切です。ベタつきを避けたくて保湿をおこなわない方もいると思いますが、うるおいが少ない肌は皮脂が過剰に分泌され、かえってオイリーな状態に傾いてしまいます。
洗顔の後は肌の水分が不足しているため、できるだけ早めに化粧水をたっぷり使って水分補給をしましょう。オイリー肌には、ベタつきにくいみずみずしいタイプの化粧水が適しています。
テクスチャの保湿剤(成分)
化粧水で水分を補ったら、次は肌の水分が逃げないように保湿剤でうるおいを閉じ込めましょう。オイリー肌におすすめの保湿剤は、さっぱりタイプで軽めなテクスチャの乳液やクリームです。
保湿アイテムには油分が多めのクリームやオイルもありますが、ベタつきやテカりが気になりやすいオイリー肌には適していません。油分が多く配合されているこってりした保湿剤よりも、みずみずしい質感の保湿剤を選ぶとよいでしょう。
また、オイリー肌には皮脂の分泌を抑制する成分が配合された保湿剤がおすすめです。代表的な成分には、次のようなものがあります。
● ビタミンC
● ビタミンA(レチノール)
● ナイアシナミド
● 塩酸ピリドキシン
● アゼライン酸
● ライスパワー®No.6
保湿剤を選ぶときは、これらの成分が配合されているかどうかに注目してみてください。
角質ケア
オイリー肌は皮脂の過剰分泌によって毛穴が詰まりやすく、ニキビに悩まされる方が少なくありません。そのため、角質ケアをして古い角質を取り除き、ニキビができにくい肌をキープすることが重要です。
角質ケアができるアイテムには洗顔料タイプやふきとりタイプ、美容液タイプなどさまざまな種類があります。洗顔料タイプはスクラブや酵素が入っていて、洗顔しながら古い角質を取り除けるのが特長です。
ふきとりタイプは、コットンにローションを含ませて古い角質をオフします。美容液タイプは、洗顔後に塗るだけで手軽に角質ケアができるアイテムです。角質ケアはアイテムによって使用頻度や効果に違いがあるため、ご自身の肌に合ったものを選んでください。
オイリー肌(脂性肌)のメイク
オイリー肌は皮脂によるベタつきやテカり、化粧くずれが起こりやすいため、スキンケアだけでなくメイクも皮脂対策をおこなう必要があります。オイリー肌におすすめするメイクのポイントは、以下のとおりです。
● 化粧下地選び
● ファンデーションの種類
● パウダー仕上げ
● メイク直しにはミストスプレーを活用
メイクのコツを押さえて、くずれにくくテカり知らずの仕上がりを目指しましょう。
化粧下地選び
オイリー肌の化粧下地には、皮脂吸着成分が配合されたものを選びましょう。皮脂吸着効果がある化粧下地は皮脂によるテカりを防いでくれるため、時間が経ってもベタつきにくくサラッとした質感をキープできます。
皮脂吸着成分の代表的なものは、シリカやメタクリル酸メチルクロスポリマー、ポリメチルシルセスキオキサンです。また、汗による化粧くずれが気になる方は、汗をかいても化粧が流れにくいウォータープルーフタイプの化粧下地を選ぶとよいでしょう。
ファンデーションの種類
オイリー肌にぴったりのファンデーションの種類は、パウダーファンデーションやリキッドファンデーションです。とくにパウダーファンデーションは粉体を中心に構成されているため、粉が皮脂を吸着してテカりやくずれを防いでくれます。
オイリー肌の方は、油分の多いクリームファンデーションの使用を避けましょう。もともと皮脂による油分が多めの肌にクリームファンデーションを使うと、テカりがより目立つうえに化粧くずれも起こりやすいです。
ファンデーションを質感で選ぶなら、マットな仕上がりのタイプを選んでください。ツヤ感の強いファンデーションは、オイリー肌のテカりを強調してしまう可能性があるためです。マットなファンデーションに抵抗がある方は、セミマットや適度なツヤ感のあるファンデーションを選んでみてはいかがでしょうか。
パウダー仕上げ
ベースメイクの最後は、ファンデーションのうえにフェイスパウダーをのせて仕上げましょう。フェイスパウダーには皮脂吸着成分が配合されたものがあり、テカりを防止するだけでなく化粧くずれも防げます。
フェイスパウダーは粉の量を調節して、薄くつけるのがきれいな仕上がりのポイントです。パフを使う場合は粉をよくもみ込み、ブラシの場合は余分な粉をティッシュなどでオフしてから顔にのせましょう。
メイク直しにはミストスプレーを活用
オイリー肌のメイク直しには、ミストスプレーが活躍します。オイリー肌は汗や皮脂でメイクがくずれやすく、メイク直しが欠かせません。
メイクのうえから使えるミストスプレーを携帯しておくと、手軽にメイク直しができて、その後のメイクくずれも防げます。
オイリー肌を予防する生活習慣のポイント
オイリー肌の対策には、からだの内側からのケアも必要です。オイリー肌を予防するために、食生活や睡眠、ストレス管理などの生活習慣に気をつけましょう。生活習慣を改善するポイントについて、詳しく解説します。
食生活
食生活は皮脂の分泌量に影響するため、食べ物には注意が必要です。甘い食べ物は血糖値を上昇させ、血糖値を下げるために分泌されるインスリンが皮脂腺にもはたらきかけることで、皮脂の分泌が促進されます。また、脂質の多い食べ物も皮脂の過剰な分泌を招くといわれているため、食べすぎには気をつけましょう。
オイリー肌の予防には、次のような栄養素を積極的に摂るのがおすすめです。
栄養素名 | はたらき | 多く含まれる食材 |
---|---|---|
ビタミンB1 | 皮脂の過剰分泌を抑制する | レバー、牛乳、納豆、卵など |
ビタミンB2 | 皮脂の分泌量を調整する | 豚肉、玄米、落花生、たらこなど |
パントテン酸(ビタミンB5) | 皮脂の過剰分泌を抑制する | 肉類、魚介類、キノコ類、乳製品、豆類など |
ビタミン類に加えて、肌を構成する基本的な要素であるタンパク質もしっかり摂取し、健やかな肌を維持しましょう。
睡眠不足やストレス
睡眠不足によるホルモンバランスの乱れは、皮脂分泌量の増加につながります。十分な睡眠を取って、皮脂の過剰分泌を防ぎましょう。夜更かしは避けて7〜9時間の睡眠時間を確保し、質のよい睡眠を心がけてください。
また、ストレスの蓄積もホルモンバランスを乱れさせ、過剰な皮脂の分泌につながる可能性があります。適度な運動をしたりリラックスタイムを確保したりしてストレスを発散し、オイリー肌の改善を目指しましょう。
まとめ
皮脂が過剰に分泌されるオイリー肌は、普段の何気ない行動や生活習慣によって引き起こされる可能性があります。肌のベタつきやテカりが気になる場合は、適切なスキンケアや生活習慣を取り入れて皮脂の分泌量をコントロールしましょう。
オイリー肌で化粧くずれに悩まされている方は、この記事でご紹介したメイク方法を活用して皮脂対策を実践してみてください。